更新日令和6(2024)年3月13日

ページID37570

ここから本文です。

令和5年度第3回柏市都市計画審議会 会議録

1 開催日時

令和6年2月5日(月曜日)午後2時30分から4時00分まで

2 開催場所

柏市役所本庁舎 5階 第5・6委員会室

3 出席者

(委員)

伊原委員、小澤委員、染谷委員、出口委員、広田委員、坂巻委員、山田委員、松宮委員、挽地委員、増井委員、眞崎委員

(事務局)

染谷都市部長、市原都市部理事、小川都市部理事、長妻都市部次長兼都市計画課長、平久都市部次長兼建築指導課長、沢都市部次長兼宅地課長、中村都市部技監

4 議案

議案第1号 柏都市計画生産緑地地区の変更について

議案第2号 柏市都市計画マスタープランの改定について

5 議事(要旨)

議案第1号から第2号について、審議の結果、全て原案どおり可決された。

6 主な質疑応答

 議案第1号 柏都市計画生産緑地地区の変更について 

 

  • 出口会長

 今回、生産緑地が指定されてから30年経過して、行為制限の解除による変更がかなりの数に上っていますが、柏市としては、今後、農業に対しての考え方をどのように捉えているのか、また、30年を経過して解除になった農家で継続の意向がある方への対応策についてお聞かせください。

  • 事務局

 まず、生産緑地の新規指定がしやすいように要件を緩和したということで、制度そのものとしては、生産緑地地区を今後も決定をしていきたいと考えています。地区の状況ですが、371地区が当初決定されています。その後、つくばエクスプレス沿線の区画整理関係で、市街化区域を拡大し、市域全域で478地区になり地区数が増えている状況です。その後、旧沼南町と合併し、平成19年3月の段階で沼南エリアの生産緑地地区の決定され、市内全域で603地区になりました。令和5年12月22日時点では、543地区面積で152ヘクタールとなっております。市街化区域内の農地ですので、緑地の保全という意味も含め、今後も農地について保全を図っていきたいと考えています。

  • 山田委員

 生産緑地を維持していく方がご高齢であり、また生産緑地の決定当初から高齢の方が所持されていると考えます。市では生産緑地を維持していきたい、という意向があると思いますが、高齢の所有者に対する考えをお聞かせください。

  • 事務局

 当初決定から30年経過した生産緑地については、10年継続させていく形を制度的に取っていますので、後継者の方に農地が移行していくことになろうかと思います。こちらについては、農業委員会とも協力しながら、後継者の育成についても、検討していかなければいけないと思っています。

  • 山田委員

 現在、地震や火災の発生時の対応について、所有者へアドバイス等の措置は講じているのでしょうか。

  • 事務局

 生産緑地の指定の中に、防災協力農地というものがあります。こちらは3000平方メートルが指定の面積要件となっています。この防災協力農地自体は、令和5年3月24日現在、指定されているのが市内に18か所あります。面積として約10ヘクタールほどありますので、発災された段階で、こちらの農地を使っていきながら対応に当たっていければと考えています。

  • 山田委員

 防災の観点から、お金があれば公園等にシフトできるのかなという感覚も持っているところもあるのですが、これは制度的なことも加味すると難しいこともあると存じます。そういう希望としてとどめておきたいと思いますが、助言をいただけますでしょうか。

  • 事務局

 先ほど、都市計画課長から話がありましたように、やはり生産緑地自体は、市街化区域内において、とても重要なオープンスペースだと認識しており、農業政策と整合を図りながら調整を進めていくことが重要だと考えています。

  • 染谷委員

 この生産緑地は市街地の農家にとっては良い制度だと思います。ただ、このように除外されてくるということに、主たる従事者の死亡や故障が原因としてありますが、次の世代が続けば問題ないのです。ただ、継いでくれる人がいないという状況が多いかと思います。やはり後継者問題をしっかりやっていかないと、いつまでもこの問題は出てきてしまいます。柏という都市近郊で、これだけ農業を頑張っているところも少ないので、これからもこの都市の中で、いかに農業が共存できるか、というところも都市計画審議会でもしっかり考えていただきたいと思います。簡単には後継者が生まれるということはないかもしれませんが、できるだけ、人や土地が本来の目的に沿ってやっていかなくてはいけないと感じています。ぜひ、その点も皆さんにご理解いただきたいと思います。

  • 出口会長

 ありがとうございます。市街地の中にある農地の便益を公共的な観点から柏市民の方々にご理解いただくこと、また高齢化が進んでいる農業経営者の方々は大変苦労されていると思いますので、経営面をどのように支援できるのか、について引き続き検討頂き、支援策を講じていただきたいと思います。

  • 坂巻委員

 先ほどから出ている市街地の中の緑地などの、公共的な観点から、行政としては積極的に買い取っていかなければ残らないと思います。例えば、市でも緑を残す観点から、防災として積極的に関与していく、そういった姿勢がないとこのような緑地は残っていかないと考えますので、先ほど染谷委員が仰ったようになかなか後継者というのは育たないと思います。解除を申し出る方は、自分で終わり、これをお金に換えていきたい。それを行政が防災に指定できるところから買い取るという方法を考えていかなければいけないと思いますが、どうお考えでしょうか。

  • 事務局

 買い取る必要性のあるエリアとそうでないエリアで濃淡があると思います。例えば、大規模な公園が近くにある生産緑地であれば、それが代替に変わっていく。市が買い取れるのが、保全としてはいいと思いますが、市としても市街化区域内なので、費用面も考慮し、きちんと考えていかなければいけないと思います。都市計画の網がかかっているものについて、当然買っていく必要はあると思いますが、網がかかっていないものについては、緑を保全していく計画に照らし合わせながら、買い取る、買い取らないを含めて市として検討をしていきたいと考えています。

  • 坂巻委員

 現在、市街化調整区域としているところを柏市は工業地域などにしていくような計画がありますが、農地として緑地が残っているところは、買っていかなければならないと考えますので、ぜひ取り組んでいってほしいと思います。

  • 出口会長

 何点かご質問、ご意見等をいただきましたが、事務局にご対応頂きましたので、採決に入らせていただきたいと思います。では、議案第1号「柏都市計画生産緑地地区の変更」について、ご異議等ございませんでしょうか。

  • 各委員

異議なし

  • 出口会長

ありがとうございます。議案第1号につきまして、原案どおり可決されました。

 

議案第2号 柏市都市計画マスタープランの改定について

  • 山田委員

 改定した都市計画マスタープランの概要版などは今後公表されるのでしょうか。

  • 事務局

 今回、全面改定という形ではなく一部改定という形で考えておりますので、まずはその改定部分を反映したものの公表を考えています。概要版の公表につきましては、内容を検討した上で考えていきたいと思います。

  • 山田委員

 公表の際には、市民にとってより分かりやすいものを検討していただければと思います。

  • 出口会長

 改定した内容をきちんと市民に周知していただき、まちづくりに参画いただくことも重要です。分かりやすい公表の仕方を検討ください。

  • 出口会長

 2点ほどよろしいでしょうか。1点目は人口推計についてです。説明資料10ページ目ですが、町丁目別の人口増減率と高齢化率についてまとめが書いてあり、こうしたまとめで構わないと思いますが、これだけを見てしまうと柏市は、令和17年まであと十数年間は、人口が伸び続けるように見えます。しかし実態としては、生産年齢人口はそこまで伸びず、むしろ高齢化率が上がっていくと思います。結果、財政負担が重たくなっていきますので、人口だけが増えるということを楽観的に捉えるような表現には配慮して頂いたほうがいいと思います。

2点目は、スライド10ページ目ですが、柏市全体の地図を見渡すと、地域によって課題が違います。北側では依然として人口が増え、南側では人口が減少していますので、柏市と一口に言っても、きめ細かな地域ごとの対応が必要であることをこの分布は示していると思います。都市計画マスタープラン全体を改定する際は、それぞれの地域の課題を捉え、個別の課題に対応した都市計画を進めていく必要があることをこの図は示していると考えますので、その解釈を市民とも共有していただければと思います。

  • 広田委員

 柏市都市計画マスタープラン(案)の105ページで、「民間活力の積極的な導入」というまちづくり推進の話が載っています。ここでPPP、PFIの手法を積極的に取り入れていきたい、というような方向性が示されています。柏市のように都市化が進む自治体において、公共施設の再編というのは、これから大きな問題になってくるかと思いますが、その手法自体、全国であまりうまくいっていないというのが実態だと認識しております。この総論についての書き方について異議を申し立てているものではなくて、こういう部分については、各論の部分で慎重にご配慮いただいて進めるべきだということを一言申し添えさせていただきたいと思います。

  • 事務局

 現在、総務部で公共施設の再編について、作業が開始されたところです。部局として、都市計画部門につきましても、公共施設の再編の中で、都市計画的な立場でどういった再編を行うべきなのか、統廃合も含め意見を述べていかなければいけないと考えています。広田委員からありました、PPP、PFIは各論の中で具体に進めていきたいと、都市計画の部門として意見を伝えながら関わっていきたいと考えています。

  • 広田委員

 現在、全国でPPP、PFIが進んでおりますが、ある面で決していい方法じゃないという、建築学会でもそういう認識をしております。そのあたりを進めるに当たって慎重にご配慮いただければと思います。

  • 出口会長

 今後、この都市計画マスタープランの方針に基づいて実際に事業を実施していただく時には、留意点があるという点を今日ご指摘いただいたと思います。また、今後市民に公表していく際は、分かりやすい公表の仕方で、今後市民参画を進めていけるような方法をとっていただきたいと思います。

 それでは、採決に入らさせていただきたいと思います。議案第2号「柏市都市計画マスタープランの改定」について、原案でご異議等ございませんでしょうか。

  • 各委員

 異議なし

  •  出口会長

 ありがとうございます。それでは、議案第2号について原案のとおり可決されました。以上で本日の議事は全て終了といたします。

                                             以上

7 傍聴者

2人

関連ファイル

議案の概要(PDF:73KB)

議案第1号 柏都市計画生産緑地地区の変更について(付議)
資料(PDF:75,261KB)

議案第2号 柏市都市計画マスタープランの改定について(諮問)
資料(PDF:87,222KB)

報告事項1 市街化調整区域における地区計画運用基準について
資料(PDF:692KB)

報告事項2 柏市立地適正化計画の短期的な評価について
資料(PDF:438KB)

 

お問い合わせ先

所属課室:都市部都市計画課

柏市柏255番地-1(柏市役所分庁舎2-2階)

電話番号:

お問い合わせフォーム